ホープが支援する、フィリピンの先住民族の若者たちが学ぶ大学「パムラーンセンター」では、まもなく2016年度の卒業生が巣立ちます。家族の中で初めて大学を卒業することになる彼らにとって大きな喜びの時ですが、同時に先住民族にとって多くの試練が待ち受ける中、彼らはこれから自分の事だけでなく、生まれ育ったコミュニティーや、その未来についても考えていかなければなりません。


パムラーンの卒業生たちは自分のコミュニティーに戻り、持続性のある開発や、先住民族の文化を守るための活動を2年間、無償で行います。社会起業コースの学位を取得したミシェルは今、その責任の重さを感じています。これからの生活を楽しみにしつつも、出身部族であるタランディ族の貧困の苦しみを和らげ、伝統を守っていく彼女への期待は高く、それに応えることができるのか不安も募ります。


ミシェルにとって最大の課題は、同世代の若者たちに文化の保護に興味を持ってもらうことです。彼女自身も、以前は部族の伝統文化が消えてしまうことなど気にしてもいませんでしたが、パムラーンが彼女の人生と意識を変えました。「パムラーンで学んだことで、私は自分たちの民族を誇りに思い、今まで知らなかった伝統について深く理解することができました。近代化は瞬く間に進み、若者たちは即座にそれを受け入れています。驚いたことに、すぐに自分たちの文化を差別するのは彼ら自身なのです。」と、ミシェルは語ります。

自分のコミュニティーに戻り、若者たちに部族の踊りや音楽、物語、衣装、知識などが財産であり、現代の快適な暮らしと同じように大切なものだと教えるには苦労が伴うかもしれません。でも卒業生たちはベストを尽くそうと決意していました。社会の課題を解決するビジネスモデルについて学んだ社会起業コースの卒業生にとって、収入の増加、他人を助ける事、伝統文化の尊重は密接に関連しています。

ミシェルは自分のコミュニティーで森林農業を推進し、社会的事業を立ち上げようと考えています。彼女は社会起業について、「利益を上げつつ、その恩恵が人々に行き渡るようにすること。一番大きな目的は、雇用された地元の人々自身の能力を高めることです。」と熱く語りました。

ミシェルたちの卒業を心からお祝いし、彼らの今後の活躍を皆さまと供に楽しみにしています。