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スタディーツアー カンボジアでの出会い

岩野 玲奈 • Sep 20, 2023
ホープのスタディーツアー

今年8月からホープでインターンをしている岩野玲奈です。

今回初めてホープのスタディーツアーUNIONに参加し、カンボジアを訪れました。


私にとってカンボジアを訪れるのはこれが2回目です。初めて行ったのは15年ほど前でした。

その頃は、まだ内戦の影響が首都プノンペンや観光地シェムリアップに色濃く残っていたように記憶しています。物乞いをする人、地雷が埋まっているため安心して歩くことができないこと、道路は舗装されておらず土埃が舞うという様子が強く印象に残っていました。


しかし今回の滞在で、都市部、農村部ともに、発展のスピードは異なりますが、確実に前進していることが目で見てわかりました。首都プノンペンには、高層ビルや大型ショッピングモールができ、日本車も多く走行し、活気に満ちていました。

ホープの事業地ポーサット州では、日本でのクラウドファンディングにより建設された学校、そしてホープの活動のモットーである「水から始める自立支援」が最もよく表れている井戸を建設した事業地、さらにその井戸の水を使って自立のための活動を行っている自助グループを訪問しました。


学校では、小学生の子どもたちと交流し、彼らが昔の自分と同じように九九の勉強や干支を使っていることを知り、親近感と嬉しさを感じました。普段、私たちは、他の国や他人について考えるとき、自分の国や自分と比較して、「何が違うか」について注視しがちです。ですが、新しい人と知り合ったとき、会話の中でどこか自分と相手の共通点を見つけようとします。そうして、共通点が多いほど仲良くなったり、話が弾むことも多いのではないでしょうか。支援する側とされる側という場合でも、住環境や境遇の差に目を向けるのではなく、共通点を見つけて、友人のような気持ちで彼らと接していけたらいいなと思いました。

また、自助グループで活動する女性たちからは、彼女たちの向上心、そして農民としてのカンボジア人の強さを知りました。自助グループとは、ホープから少額の融資を受けて、グループのメンバーが協力して事業を行い、経済的自立を促すという活動です。ホープが建設した井戸の水を使用して、米粉の麺を作って移動販売をしたり、焼きトウモロコシを売ったりとグループによって行っていることは様々です。彼女たちには作物を栽培や加工する技術があり、ホープがお金の面で支援をしています。彼女たちがもともと“持っているものやスキル”を活かした自立支援の形です。ないものばかりを渡すのではなく、あるもので、できることをやっていく大切さを目の当たりにしました。


しかし、そんな彼女たちもコロナ禍では生活が大変だったのではないかと心配になりましたが、返ってきた答えは意外でした。「確かに商品が売れず、収入は減ったけれど、食べ物には困らなかった。自分たちの畑でお米や農作物を育てているから、大丈夫。」と話していました。素直に感心し、驚きました。スーパーで買い溜めをしていた自分を反省しました。

自給自足で生活できることは、彼らの強みです。それを損なうことなく、彼らにとっての幸せやどんな生活が理想なのか、彼ら自身の声を聞きながら私たちも考え、実際に行動していくことが大切です。

今回のカンボジア滞在で得た出会いや気持ちを忘れずに、インターンとして、これからも日本にいる皆さんにホープの事業地や現地の人たちの声を届けていきたいです。

ホープの活動は、皆さまからのご寄付に支えられています。

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