パムラーンの卒業生たちは自分のコミュニティーに戻り、持続性のある開発や、先住民族の文化を守るための活動を2年間、無償で行います。社会起業コースの学位を取得したミシェルは今、その責任の重さを感じています。これからの生活を楽しみにしつつも、出身部族であるタランディ族の貧困の苦しみを和らげ、伝統を守っていく彼女への期待は高く、それに応えることができるのか不安も募ります。
ミシェルにとって最大の課題は、同世代の若者たちに文化の保護に興味を持ってもらうことです。彼女自身も、以前は部族の伝統文化が消えてしまうことなど気にしてもいませんでしたが、パムラーンが彼女の人生と意識を変えました。「パムラーンで学んだことで、私は自分たちの民族を誇りに思い、今まで知らなかった伝統について深く理解することができました。近代化は瞬く間に進み、若者たちは即座にそれを受け入れています。驚いたことに、すぐに自分たちの文化を差別するのは彼ら自身なのです。」と、ミシェルは語ります。
自分のコミュニティーに戻り、若者たちに部族の踊りや音楽、物語、衣装、知識などが財産であり、現代の快適な暮らしと同じように大切なものだと教えるには苦労が伴うかもしれません。でも卒業生たちはベストを尽くそうと決意していました。社会の課題を解決するビジネスモデルについて学んだ社会起業コースの卒業生にとって、収入の増加、他人を助ける事、伝統文化の尊重は密接に関連しています。