カンボジア

Cambodia Projects

カンボジア

井戸500基が設置され、15,000人が貧困から自立へと歩みはじめました

ホープ・ネットワークがカンボジアで活動を始めたのは1991年。当時のカンボジアではまだ内戦がおこっており、活動地域の西部ポーサット州は世界で最も貧しい地域といわれていました。日本で設立されたホープ・インターナショナル開発機構(以下ホープ)がカンボジアの支援活動を開始してから、現在までにおよそ15,000人が貧困から抜け出し、自立への道を歩みはじめています。
カンボジア

安全な水の供給と保健衛生教育

貧困から抜け出すための最初の支援として、安全な水の供給と衛生習慣の促進に重点を置いています。基を超えこれまでに設置した井戸により、今でも何千もの家族が安全な水を利用し続けています。井戸が与えられたものではなく自分たちの責任で管理していくという意識(オーナーシップ)を持てるよう、利用者には積極的に井戸の設置に参加してもらい、維持管理の指導も行っています。
カンボジア
支援プログラムには井戸の設置と保健衛生教育に加え、堆肥式トイレの設置と利用促進、家庭菜園を始めるための種や農具の提供とトレーニング等の農業支援が含まれています。このように幅広い支援で家族が健康になり、菜園の収穫量が増え、収入が増え、子どもたちが学校に行けるようになるなど、自立に向けた変化が生まれる仕組みになっています。
次の支援のステップとして、現金収入を増やすために効果的な少額融資を行うマイクロクレジットプログラムがあります。主に女性を対象としたプログラムですが、融資をする前に読み書きや返済計画等の細やかなトレーニングが行われるため、これまでに返済できなかった例はありません。女性たちが融資を元に始めた小規模ビジネスは家族だけでなく、コミュニティー全体にも利益をもたらしています。他にもアニマルバンクは牛や水牛を一定期間貸し出すことで家庭菜園の収穫量を増やし、収穫した作物を売ることで現金収入の増加に役立っています。

乾季稲作プロジェクト

お米が主食のカンボジア。農村地域であるポーサット州では人口の80%が稲作農家で、伝統的な天水栽培(※1)をしています。しかし、天水栽培では年に1回しか収穫できず、干ばつや天候不順の影響を受けやすいので収穫量が安定しません。食料確保の安定性、栄養面での問題が深刻化し、農家の人々は厳しい生活を強いられていました。

そこで、これまでホープ・ネットワークが実施していた乾季稲作農業の支援に、2019年より日本のホープも参加する形で2019年より乾季稲作プロジェクトを開始しました。現地パートナー団体、Development Family Programme(DFP)と協力し、ポーサット州バカン地区の農家338世帯の収入増加と経済的自立を目標に、安定して収穫できる乾季稲作農業を推進しています。


※1 農業に用いる水を降雨のみに依存する農法


乾季稲作農業には、少ない水量で育つ天候不順に強い品種を使用しています。発育が早く、乾季・雨季にかか

わらず栽培できるので、年に1 回だった収穫が最大3 回収穫できるようになり収穫量が増えます。すると食

料確保の安定性が向上し、家族で食べる分以外のお米を市場で売ることで収入が増加し、経済面での自立が可

能になります。


プロジェクトの主な活動は、乾季稲作農業を持続してくための人材育成(農業委員会の設立)、農家の人々へ

の技術指導、種や農機具、灌漑用のポンプなどの提供です。また、各村にコミュニティー単位で使用できる精

米機を設置し、お米を食べられる状態にするまでのサポートも行っています。

学校教育と給食支援

ホープは地域の子どもたちの教育のため、安全で耐久性のある学校建設にも携わっています。さらに学校菜園や給食などのプログラムを進め、教師や栄養不足に陥っている子どもたちの支援を行っています。

カンボジアではそれぞれのプログラムの組合せによってコミュニティーの発展を確実にしています。

水供給・保健衛生教育、マイクロクレジット

2019年~ 井戸10 基設置、家庭菜園、保健・衛生教育、トイレ45 基設置、マイクロクレジット
事業地:ソムロン村
※事業地の地質に合わせて井戸の設置方法が変わりました。これまでの井戸は7 メートルほどの深さで手掘 りでしたが、ソムロン村では重機を使い、50 メートル以上の深さの井戸を設置しました。
2018年 井戸40 基設置、家庭菜園、保健・衛生教育、トイレ40 基設置、マイクロクレジット
事業地:リアム・レイ村
2016年~2017年 井戸150基設置、家庭菜園支援、保健・衛生教育、トイレ150基設置、マイクロクレジット
事業地:タ・デイス村、トゥール・ポン・ロ村
2014年~2015年 井戸150基の設置、家庭菜園支援、保健・衛生教育、マイクロクレジット
事業地:プレイク・ワン村、アンクロン村
2012年~2013年 井戸100基の設置、家庭菜園支援、保健・衛生教育、マイクロクレジット
事業地:ボトロンダル村、カンダル村、プラオス・クバル村
2010年~2011年 井戸100基の設置、家庭菜園支援、保健・衛生教育、マイクロクレジット
事業地:オロンチャン村、クロルバオ村

乾季稲作

2019年~ 農業委員会設立(人材育成)、技術指導、種や資材提供、コミュニティー精米所設置
事業地:バカン地区10村

学校教育、給食支援

2020年 小学校建設、備品設置
事業地:ソムロン村 (Somlanh)
2019年 中学校教室増築、備品設置
アンクロン村
2018年 中学校教室建築、備品設置
アンクロン村
2017年 小学校教室増築、備品設置
事業地:タ・デイス村
2016年 小学校建設、備品設置
事業地:タ・デイス村
2015年 小学校建設・備品設置
事業地:アンクロン村
2014年 中学校建設・備品設置
事業地:プレイク・ワン村
2013年 小学校建設・備品設置
事業地:プテアロン村
2012年 小学校建設・備品設置、小学校教室増設・給食プログラム
事業地:オロンチョン村、チャン・セレイ村
2011年 中学校建設・備品設置、小学校建設・備品設置
事業地:オ・ルセイ村、チャン・セレイ村
2010年 小学校教室増設、備品設置
事業地:ドムナック・カンセイング村

もっと詳しく


カンボジアでの活動動画

パーソナルストーリー

カンボジア・ブログ

カンボジアへ寄付を送る

ホープのプロジェクト


  • A group of people are working on a boat.
  • A woman is watering plants with a red bucket.

    カンボジア

    カンボジア 井戸500基が設置され、15,000人が貧困から自立へと歩みはじめました。 

    Cambodia
  • ホープ・プロジェクトページ
    Share by: