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人生を変えた教育の成果を先住民族コミュニティーのために捧げたい

クリスティン メイ P. スマリナブ • Aug 17, 2020

貧困から抜け出すために教育を受けたい

私はフィリピンのマンダヤ族出身のクリンです。先住民族の貧しい村の、貧しい家庭で育ち、小さい頃から「この生活から抜け出したい」と、必死に勉強に励んできました。そんな私に教育のチャンスを与えてくれたのが「パムラーンセンター」でした。


パムラーンセンターは、フィリピンの先住民族のために、自立と社会貢献を目指した教育を行う高等教育施設です。私は世界のさまざまな社会問題を解決するために、何よりも教育が重要だとずっと信じています。その思いはパムラーンセンターで学んだことにより、一層強まりました。


在学中、自分自身や先住民族について学ぶうちに、「私もコミュニティー開発に携わりたい」と考えるようになりました。これまでのパムラーンセンター265名の卒業生の1人として、たくさんの人と出会い、多くのことを経験し、成長しながら、フィリピンの先住民族の生活が少しでも良くなるよう、生涯を通して尽力したいと考えています。

フィリピンの先住民族のために

卒業後は、フィリピンの先住民族支援に力を入れ、パムラーンセンターを運営しているアッシシ財団で働き始めました。フィリピンには7千以上の島々があり、110を超える民族が個性豊かな文化と伝統を守り暮らしています。同じフィリピンという国であっても異なる言語を話す多様な民族が暮らしており、実際に私もアッシシでの仕事を通してさまざまな民族グループと繋がりができました。

Juyo

しかしそんなフィリピンの先住民族にも、他国と同じく差別され、虐げられてきた長く暗い歴史があります。先住民族の人々の権利を守るさまざまな法律が定められてもなお、不平等は続いており、彼らは自分たちの権利と尊厳を守るために戦い続けています。


先住民族の暮らしを守るためアッシシで働き始めて9年。パムラーンセンターの卒業生であることに誇りに思わない日はありません。これまでに身についた判断力、批評力、想像力を通して、今まで知らなかった自分の新しい一面を見つける日々を楽しんでいます。限界に挑戦すること、学ぶこと、貢献すること、成長のために探求し続けることはとても尊いことです。

Juyo

私は今、「生活向上とリーダーシップ育成プログラム」のシニアプログラムオフィサーとして仕事をしています。コミュニティーの起業家、先住民族のリーダー、若い世代の支援者、行政機関、国内外の市民団体など、幅広い人々と連携し仕事にあたっています。自身のコミュニティーを変えるため奮闘する若者や先住民族の年長者ら、世代を越えて協力しあい、先住民族の持続可能な発展を目指してきました。



教育で変わる未来



アッシシで働き、パムラーンセンターでボランティアをする傍ら、私はフィリピンの大学でコミュニティー開発の修士号を取得しました。さらに今年からはベルギーにあるルーヴェン・カトリック大学の文化人類学と開発学の上級修士プログラムの奨学生に選ばれました。有意義な教育の場で学んだ多くのことを存分に活かし、フィリピンだけでなく、世界の先住民族のために貢献できるようこれからも歩みを進めていきます。

Kodomo
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