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マンスリーサポーター、寄付者と団体の双方にとっての、魅力と価値

河合 将生 • Nov 21, 2023
マンスリーサポーター

マンスリーサポーターをご存じでしょうか?「マンスリー=月ごとの」と、「サポーター=支援者・寄付者」を組み合わせた支援・寄付メニューです。毎月、定額の寄付で継続的にNPOの活動を支えるマンスリーサポーターを導入するNPOが増えていますが、マンスリーサポーターになる寄付者も増えたら良いなと、NPOを支援していて思います。

継続的な寄付の価値

NPOにとっては、毎月、継続的に寄付をしてくれる存在は、財源確保の面で収入の見込みや計画が立てやすくなり、計画的な運営、安定と安心につながります。財源の見込みをもとに注力したい活動に中長期的にしっかりと取り組め、思い切って新たな事業を開発したりとチャレンジもしやすくなります。


NPOの財源には、寄付金の他に会費・助成金・補助金・事業収入・委託金や融資等があります。ただ、助成金・補助金・委託金は使途が制約されており、事業収入は利用者から対価を得ることが難しいことも多く、NPOのミッション、ビジョンの達成に向けて社会的ニーズに柔軟・迅速・持続的に取り組んでいくには自由度の高い財源である、会費や寄付金が重要になります。

丁寧なコミュニケーションで理解を深めてもらい、長期的に団体・活動に関わってくれる寄付者はNPOにとって心強い存在になります。寄付者にとっては毎月1,000円など、手ごろな金額で寄付ができ、それが継続することで年間12,000円になり、日本人の寄付金額の中央値10,000円(出典:『寄付白書2021』)を上回る金額になります。都度寄付、単発寄付といわれる一回限りの寄付は、毎回の申込みや振込みの手間が生じたり、寄付のタイミングを逃してしまったり、寄付を辞めてしまうこともありますが、継続寄付として自動化されれば、停止するまで寄付を続けやすくなります。

結果として団体とのコミュニケーションや活動への理解も深まります。マンスリーサポーターに限らずですが、寄付をすることは金銭的な応援ができることに加え、NPOの関係者や支援者とのつながりができ、事業報告や決算報告、メルマガ、イベントなどのコミュニケーション機会を通して、取り組む社会課題や現地の様子について、学びを得ることができます。

寄付者の視点で考える「寄付を後押しするもの」

「何のために寄付を集め、どんなことに使われるのか」、「いくら必要なのか(目標金額)」が分かると、寄付者も納得して寄付をしやすくなりますし、寄付依頼が不特定多数ではなく「自分に」呼び掛けられていると感じたり、寄付への感謝や使途報告、現地の様子や受益者の声などが伝えられ「役立ち感」を感じると、自分も一緒に寄付を通して活動に参加している気持ちになったり、他人事ではなく「自分事」になってきます。

ホープさんも寄付募集に際し、カンボジア、エチオピアで安全な水の供給、衛生教育、トイレの建設・利用促進マイクロクレジット、学校教育・職業訓練、農業支援のように、具体的な活動を挙げています。寄付の使途と活動内容がイメージしやすく、その中から自分が関心を持つ活動を選んで支援ができ、「自分が選ぶ」ことにより、自分事感も高まります。


一方、いろんな活動をまとめて応援したい、寄付を団体が必要とするところ(組織運営や管理費など事業や組織を支える使途を含む)に活用してほしい、そんな思いに応えるのが、事業・活動全体への寄付や団体への寄付、賛助会員などの制度です。

ホープさんでは、“支援の届いていない人々の自立への道筋を支援する「水からはじまる自立支援」”のもと、ホープが行う活動の支援(支援が最も必要とされている緊急性の高いプロジェクトに役立てられる)が、団体にとって必要性・緊急性の高いところに活用してほしい、との思いに応えるメニューになっているのではないでしょうか。

ファンドレイジングは「フレンドレイジング」

寄付の方法として、単発の寄付やクラウドファンディングもありますし、ホープさんの代表的なファンドレイジング方法である「チャリティーディナー」(ホープの事業を紹介し、活動資金を募るイベント。事業を継続するために欠かせない、大切な活動の一つ。人と人をつなぐファンドレイジング)もあります。


<関連記事>
ホープ・チャリティーディナー
~人と人をつなぐファンドレイジング~

そんな中で、寄付者にとってマンスリーサポーターの良さはなんでしょうか?

「ファンドレイジングはフレンドレイジング」という言葉がありますが、継続的な寄付を通して寄付が「日常のもの」になり、活動に直接参加することができなくても、寄付という参加・協力を通して、NPOの仲間やコミュニティの一員になっていく実感がもてます。クリスマス募金や季節ごとの募金キャンペーンなど、毎年その時期が来ると寄付の機会が設けられ寄付の習慣化につなげる取組みもありますが、寄付をしたことがなかった人が寄付の魅力に触れ、その頻度が上がり、さらに習慣化・日常化することで、寄付がその人のライフスタイルにもなっていく、それを体現するものが「マンスリーサポーター」だと思います。


国際協力やNPOの活動は長い道のりです。それはジャーニー(旅)のようなものでもあり、そんな旅路をともにしながら歩んでいける。それがマンスリーサポーターの魅力であり価値ではないでしょうか。12月は「寄付月間」でもあります。ぜひ、この機会にホープとの「旅」をご一緒しませんか?

皆様からのご寄付によりホープの活動は支えられています。

ホープへのご寄付は税制控除の対象になります。

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